MBTIでインディーゲーム製作者を4つに分類してみた

MBTIでインディーゲーム製作者を4つに分類してみた

インディーゲームは個性が強い

Twitterやイベントなどを通じてインディーゲーム製作者の方々と交流させていただく機会に恵まれました。
そんな中でインディーゲームに対して抱いたのは、とにかく個性が強いというものです。
理由として以下の2つを考えました。

分業されていない

プロとして商業でゲーム製作をしている会社などでは、プランナーがいてプログラマーがいてデザイナーがいて…といった具合に職種が分かれており、その職種の内部にも複数の人がいるなど分業体制が確立しています。
一方で、インディーゲーム製作者の場合はプランナー・プログラマー・デザイナーを全て一人またはごく少数で行っている場合が多いです。
前者にも個性が強い人はいるかもしれませんが、分業体制が確立しており全体としては平均化されて薄まる可能性が高いです。
一方で後者の場合、一人でも個性が強い人がいたらその人の個性がそのまま最終的な成果物に現れます。

売上を度外視している場合が多い

趣味としてゲーム製作を行っている場合、自分の個性を前面に押し出すことが許されます。
また、本業でもゲーム製作をしている人でも、個性が強い人ほど会社では抑圧を感じやすく、そういった人が趣味でインディーゲーム製作をしているケースも見受けられます。

MBTI

私が好きなパーソナリティ分類フレームワークに、MBTIというものがあります。
MBTIでは、人間の性格を4つの軸に分け、それぞれの軸は2つの対立する要素からなっています。
その結果、2の4乗で16タイプの類型に分かれることから、16タイプ性格診断などと呼ばれることがあります。
4つの軸は、以下のようなものになっております。

①外向(E) VS 内向(I)

この軸は心のエネルギーの向きです。
外向型の人間は人との交流を好むのに対し、内向型の人間は一人の時間を大切にする傾向があります。

②想像(N) VS 現実(S)

この軸は日本語では「直感(N)VS感覚(S)」という説明がされることが多いですが、個人的には「想像(N) VS 現実(S)」という表現がしっくり来ています。
想像型の人間が思考や想像上の物事を好むのに対し、現実型の人間はより具体的で生活的なことを好む傾向があります。

③論理(T) VS 情緒(F)

この軸は意思決定のスタイルについてのものです。
論理型の人間は共感などを排しドライに意思決定するのに対し、情緒型の人間は共感を大切にしながら意思決定する傾向があります。

④計画(J) VS 冒険(P)

この軸は戦略の立て方についてのものです。
計画型の人間が筋道だった緻密な道筋を描くのに対して、冒険型の人間は好奇心に任せてどんどん突き進む傾向があります。

例えば、外向・想像・論理・計画のような人はENTJという記号であらわされ、ENTJの人は組織のリーダーなどに多いと言われています。
このように、4つの軸で人間のパーソナリティを分類するのがMBTIです。

インディーゲーム製作者のMBTI

インディーゲームの個性とは、インディーゲーム製作者の個性に他なりません
ここでは、インディーゲーム製作者をMBTIを用いて分類してみたいと思います。

インディーゲーム製作者については、第1の対立軸である「外向(E) VS 内向(I)」については、Iの人が多いと思います。
そもそもゲームというコンテンツ自体がIの人を呼び寄せやすいこと、そして創作のような活動は自分の世界を持っているIの人に向いていることなどが理由として考えられます。
次に、第4の対立軸である「計画(J) VS 冒険(P)」についてですが、こちらについては明確な傾向を見出せませんでした。
この軸はそもそも仕事の進め方のような過程の話なので、最終的な成果物であるゲームにはあまり反映されにくいというのが理由としてあるかもしれません。
私が着目したのは、第2の対立軸である「想像(N) VS 現実(S)」と第3の対立軸である「論理(T) VS 情緒(F)」です。

ST

現実(S)-論理(T)型の場合、ゲーマー志向を感じます。
彼らの強みは地に足がついており論理的に意思決定できる点にあります。
NT型がアイデアの実現に価値を置く傾向にあり突飛な内容になりうるのに対し、ST型は過去にプレイしたゲームの経験に価値を置くことが多く、ゲーマーとしての経験を感じられることから「ゲーマー志向」と記載しました。
また、ST型はスポーツ選手(体育会系とは違います)に多いタイプであり、プロゲーマーの多くはST型であるように見受けられ、この意味でもゲーマー志向だと思います。
ジャンルとしては明確な偏りはありませんが、強いて言えばアクションゲームや対戦ゲームがやや多いように見受けられます。

SF

現実(S)-情緒(F)型の場合、デザイン志向を感じます。
彼らの強みは流行に敏感であり感性が豊かである点にあります。
そのため、多くの人の目を引くようなデザインを創り出すことができます。
ゲーム業界は移り変わりが極めて激しいので、流行に敏感であるという点は強みです。
ただし、デザインの内容が極めて前衛的な場合は、後述するNF型であるケースもあり得ます。
ジャンルとしては、パズルゲームやボードゲームなどといったロジック重視のゲームやハードな世界観のゲームは少なく、どうぶつの森のような平和な印象を受けます。

NF

想像(N)-情緒(F)型の場合、物語志向を感じます。
彼らの強みは小説家のような非常に豊かな想像力人の繊細な心の動きにあります。
流行には頓着しない方で、最大の関心毎は自分の世界を表現することにあります。
非常に理想主義的な傾向があり、ゲームというのは理想の世界を描くための一つのキャンバスに過ぎず、実際に小説も書いている人も見受けられます。
ジャンルとしては、RPGやノベルゲームなどで人と人との心のふれあいや人間の成長を主題にしたものが多く、SF型と異なりハードな世界観における人間の心の動きを扱ったものも多いです。

NT

想像(N)-論理(T)型の場合、システム志向を感じます。
彼らの強みは物事の背後にあるものを的確に見抜く洞察力にあります。
S型の人が流行に敏感であり、NF型の人が流行に無頓着である一方で、NT型の人は流行に懐疑的である傾向があります。
ルールや法則に対して並々ならぬ関心を持ち、それを決して当たり前のものとしてとらえず、それ自体を考察の対象としてとらえ、時には大胆に変更してしまいます。
ジャンルとしては、パズルゲームやボードゲームなどのロジック重視のゲームが多い印象を受けます。

終わりに

人間を16タイプに落とし込むのはいささか乱暴な議論かもしれませんが、数学の問題で補助線を引くと一気に解答が見えてくるように、思考の補助としては有用だと思っております。
また、自分のタイプを知り他の人のタイプも知ることで、仮に意見が違うことがあったとしても「あの人は○○タイプだからこう考えるのであって、自分に敵意があるわけではないんだな」と納得できるかもしれません。
インディーゲームの製作は面白いですが、インディーゲームの製作者もまた、非常に面白いなと感じます。

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